【2025年最新・最終版】日本高配当ETFを徹底比較!あなたに合う一本を見つけよう
新NISAの開始を機に、安定した分配金が期待できる「高配当ETF」への注目が高まっています。しかし、いざ始めようとすると「人気のETFがいくつかあるけど、違いがよくわからない…」と悩んでしまう方も多いのではないでしょうか。
この記事では、日本で特に人気の高い3つの高配当ETF「1489」「1577」「1478」について、その特徴からリターン、コスト、中身まで、最新の公式データを使って分かりやすく徹底比較します。この記事を読めば、あなたに最適な一本がきっと見つかります。
1. 各ETFの基本情報と特徴
まずは、3つのETFがどのような特徴を持っているのか、基本的な情報を確認しましょう。
ETFコード | 正式名称 | ベンチマーク(連動を目指す指数) |
---|---|---|
1489 | NEXT FUNDS 日経平均高配当株50指数連動型上場投信 | 日経平均高配当株50指数 |
1577 | NEXT FUNDS 野村日本株高配当70連動型上場投信 | 野村日本株高配当70 |
1478 | iシェアーズ MSCI ジャパン高配当利回り ETF | MSCIジャパン高配当利回り指数 |
1489:王道・有名企業に投資
日経平均株価を構成する銘柄の中から、特に配当利回りが高い50社に絞って投資するETFです。誰もが知る有名企業が中心なので、安心して投資しやすいのが特徴です。
1577:幅広い分散投資
日本の株式市場全体から、配当利回りが高く業績も安定している70社に投資します。各銘柄に均等に投資する「等金額加重」という方式で、特定の銘柄に左右されにくいバランスの取れたポートフォリオを目指します。
1478:「質」と「財務健全性」を重視
単に利回りが高いだけでなく、「配当を継続して支払えるか」「財務は健全か」といった配当の「質」を厳しく審査して銘柄を選定します。このため、財務的に安定した企業に投資できるのが大きな特徴です。
2. トータルリターンの比較
各ETFの過去のパフォーマンスを比較します。投資の総合的な実力を示すため、分配金を再投資した場合のトータルリターンを掲載しています。
ETFコード | 1年リターン | 3年リターン | 5年リターン | 設定来リターン |
---|---|---|---|---|
1489 | 37.3% | 104.5% | 200.7% | 173.1% |
1577 | 39.4% | 110.1% | 247.9% | 510.8% |
1478 | 32.7% | 94.1% | 219.9% | 238.3% |
※上記は、受け取った分配金を再投資した場合のトータルリターン(累積)です。
※各運用会社の月次レポート(2024年7月31日時点)の公式データを基に作成しています。
※リターンは過去の実績であり、将来の成果を保証するものではありません。
1577が全ての期間で非常に高いリターンを記録しており、特に設定来のリターンは+500%を超え、長期的な成長性が際立っています。1489と1478も5年間で資産が約3倍になるなど、非常に優れたパフォーマンスを示しています。
3. 分配利回りと分配月の比較
次に、インカムゲインの源泉となる分配金について、利回りと実際の支払い月を比較します。
ETFコード | 最新分配金利回り | 分配金の支払い月 |
---|---|---|
1489 | 3.66% | 1月、4月、7月、10月 |
1577 | 3.31% | 1月、4月、7月、10月 |
1478 | 1.26% | 3月、9月 |
※分配金利回りは2025年8月時点の参考値です。
1489と1577は四半期ごとに分配金が支払われ、特に企業の決算が集中する4月と10月の分配金が多くなる傾向があります。
1478は年2回、3月と9月に分配金が支払われます。
4. コストの比較
ETFを長期で保有する上で、信託報酬(運用コスト)は非常に重要です。
ETFコード | 信託報酬率(年率・税込) |
---|---|
1489 | 0.308% |
1577 | 0.352% |
1478 | 0.2090% |
コスト面では1478が圧倒的に有利です。長期投資ではわずかなコスト差が将来の利益に大きく影響するため、これは大きなメリットと言えます。
5. ポートフォリオの中身の比較
それぞれのETFが、具体的にどのような企業に投資しているのかを見ていきましょう。
- 1489:
組入上位には武田薬品工業、日本たばこ産業(JT)、ソフトバンクといった有名企業が並びます。業種としては銀行、保険、鉄鋼といった伝統的な高配当セクターへの集中度が高い傾向があります。 - 1577:
組入上位にはSBIホールディングス、かんぽ生命保険、鹿島建設などが入っています。ポートフォリオは銀行、輸送用機器、卸売など多様な業種に分散されており、1489に比べてセクターの偏りが少ないのが特徴です。 - 1478:
財務健全性という厳しいフィルターで約31銘柄に厳選投資します。組入銘柄にはINPEX(1605)、中外製薬(4519)、三菱HCキャピタル(8593)、キヤノン(7751)といった、各業界を代表する財務基盤の安定した企業が含まれており、「質の高さ」を重視する戦略を反映しています。
6. まとめ:あなたに合うETFはどれ?
最後に、これまでの比較を基に、どのような方にどのETFが向いているかをまとめます。
1489はこんな方におすすめ
- 日経平均採用の有名企業に投資したい
- 分配金の絶対的な高さを重視したい
- 特定の高配当セクター(金融や鉄鋼など)に厚く投資したい
1577はこんな方におすすめ
- 特定のセクターに偏らず、幅広く分散投資したい
- 分配金だけでなく、株価の値上がり益(トータルリターン)も積極的に狙いたい
- バランスの取れたポートフォリオを好む
1478はこんな方におすすめ
- 長期投資のため、運用コストを最優先で考えたい
- 目先の利回りより、配当の安定性や企業の財務健全性を重視したい
- 「質の高い」企業にじっくり投資したい
完璧なETFはなく、それぞれに長所と短所があります。ご自身の投資スタイルや目標に合わせて、最適な一本を選んでみてください。
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